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【速報】GX推進機構、ロンドンでGAC会合開催しJoint Statement採択・公表

2026 7/23
速報
2026年7月22日2026年7月23日
【速報】GX推進機構、ロンドンでGAC会合を開催しJoint Statementを採択
監修増山 大知(カーボンリンク株式会社 代表取締役)
  • GX推進機構は2026年6月18日、英国ロンドンでGlobal Advisory Council(GAC)の会合を開催しました。
  • 会合では日本のGX政策の動向や当機構の活動状況、中東情勢を含む国際情勢下でのGX推進の重要性について議論しました。
  • 会合を受け、GACメンバーの総意としてJoint Statementを採択・公表し、GXを着実に推進する必要性を発信しました。
目次

やさしい解説

GX推進機構は、日本のグリーントランスフォーメーション(GX)政策を進めるために国が設立した組織です。今回の発表は、その機構が世界的な有識者を集めた諮問会議をロンドンで開催し、国際情勢を踏まえてGXを推進していく重要性について、参加した有識者たちの共同声明をまとめて公表した、という内容です。

用語解説

  • GX推進機構(GXA): 日本政府が設立した、GX(グリーントランスフォーメーション)を推進するための中核組織です。企業への債務保証や出資といった金融支援、カーボンプライシングの運営などを通じて、日本の脱炭素と経済成長の両立を後押しする役割を担っています。
  • Global Advisory Council(GAC): GX推進機構が2025年1月に設置した、世界的に著名な有識者からなる諮問会議です。日本のGX政策を国際的に発信し、海外の視点から助言を得ることを目的としています。
  • GX(グリーントランスフォーメーション): エネルギーの安定供給・経済成長・脱炭素の同時実現を目指す、日本政府の国家戦略です。政府による先行投資支援とカーボンプライシングの段階的導入を組み合わせている点が特徴とされています。
  • Joint Statement: 今回の会合を受けて、GACメンバーが個人の資格で総意としてまとめた共同声明です。所属団体の公式見解ではなく、あくまでメンバー個人の見解を集約したものと位置づけられています。
  • カーボンプライシング: CO2排出に価格を付け、排出削減へのインセンティブを生み出す政策手法です。GX推進機構はその段階的な導入・運営を担う役割を持つとされています。
  • トランジション・ボンド: 脱炭素への移行(トランジション)に必要な資金を調達するために発行される債券です。原文では、日本が発行した国債型のトランジション・ボンドが世界初の事例として言及されています。
  • GXAプラットフォーム: GX推進機構が、多様なステークホルダーとの連携を目的に立ち上げた仕組みです。原文では、機構の「GXハブ」としての機能を強化する取り組みの一つと位置づけられています。

実務影響

今回のJoint Statementは制度改正を伴うものではなく、GX推進機構の対外的な姿勢表明という位置づけです。もっとも、化石燃料市場の不安定化やカーボンプライシングの段階的導入方針が改めて強調されたことで、GX関連の投資判断において当機構の金融支援やカーボンプライシング運用の動向を注視する重要性が増すと考えられます。GXAプラットフォームを通じたステークホルダー連携が今後強化される可能性があり、J-クレジットを含むGX関連事業の担い手にとっては、当機構との対話機会が広がることが想定されます。

カーボンリンクの見解:声明自体に拘束力はないものの、GX推進機構がカーボンプライシングの段階的導入を国際発信の柱に据えた点は、国内の排出量取引制度が後戻りしない前提で対外説明されていることの表れと読めます。GX-ETS対象企業やJ-クレジットの買い手にとっては、中期の調達方針を制度の定着を前提に組み立てる材料になると考えられます。

1. 会合の概要

GX推進機構(以下、当機構)は、「Global Advisory Council」(以下、「GAC」)を2025年1月に設置し、世界的に著名な有識者とのネットワークを構築して、国際的な情報発信等の更なる充実を図っています。

2026年6月に英国・ロンドンで開催されるLondon Climate Action Weekの機会を捉え、GACメンバーが一堂に会して議論する会合を開催しました(非公開)。会合では、日本のGX政策の動向や当機構の活動状況について議論を行うとともに、中東情勢を含む現下の国際情勢におけるGX推進の重要性等についての意見交換を行いました。

項目 内容
日時 2026年6月18日(木)11:00〜13:00(現地時間)
場所 英国・ロンドン
概要 ・日本のGX戦略に関する進捗、当機構の活動等の最新状況
・現下の国際情勢を踏まえたGX推進の意義と方向性
・GAC Joint Statementの採択

2. GAC Joint Statementの発出について

会合における議論を踏まえ、GACメンバーの総意として、昨今の中東情勢を含む国際情勢を踏まえたGXの重要性や方向性についてのJoint Statementを採択し、公表しました。

Joint Statementでは、近年の地政学的な動向の中、エネルギー安定供給の必要性と、そのためにもGXを着実に推進していく重要性が一層高まっていることや、それに向けた日本のGX政策及び当機構の意義についてメッセージを発信しています。

本発表資料のお問合せ先

項目 内容
担当部署 脱炭素成長型経済構造移行推進機構 財務・サステナビリティ推進部
担当者 海部、清水、佐藤
メール gx_acceleration_agency★gxa.go.jp(※[★]を[@]に置き換えてください)

GAC Joint Statement(仮訳)

ウクライナ戦争から中東における紛争に至るまで、近年の地政学的な動向は、世界のエネルギーシステム及び産業のサプライチェーンの脆弱性を浮き彫りにしています。とりわけ日本のような化石燃料の多くを輸入に依存する国にとって、この化石燃料依存構造は、エネルギー安定供給を直接的に脅かし、サプライチェーンを混乱させるだけでなく、経済成長や産業競争力にも悪影響を及ぼし得ます。

不確実性やコスト上昇圧力が続く中では、気候変動対策の優先順位を引き下げるべきとの見方もありますが、むしろ、化石燃料の依存度を低減させるための投資は、脱炭素化を推進するためだけでなく、地政学的リスクの中で自律性を確保するためにも不可欠です。こうした脱炭素化の取組は、不安定な化石燃料市場への依存の低減、イノベーションの促進、低炭素技術開発や導入等の機会創出を通じ、経済成長及び産業競争力強化と戦略的に結び付けられる必要があります。

この構想を実現するため、日本はエネルギーの安定供給・経済成長・排出削減の同時実現を目指すGXを掲げています。日本のアプローチの特徴は、政府による先行投資支援と段階的なカーボンプライシングの導入を組み合わせている点にあります。GXの枠組みは、世界初の国債としてのトランジション・ボンドや、カーボンプライシングの段階的導入を通じ、移行に向けた投資支援と長期的なインセンティブ付けの両方の実現を目指しています。また、企業の積極的なトランジション投資を含むGX投資を加速していくためには、そのような投資を通じて生み出された製品・サービスの価値(GX価値)が適切に評価されるような市場形成とそれを通じた需要拡大が重要です。

GX推進機構は、こうしたGXを実現するために政府によって設立された中核的な組織です。機構は、債務保証、出資等の金融支援や、カーボンプライシングの運営を通じ、日本のGX推進に向けた中心的な役割を果たしています。また、ステークホルダー間の連携、政策対話、海外発信を促進する「GXハブ」としての役割も担っています。多様なステークホルダー・コミュニティとの連携を目的に立ち上げられた「GXAプラットフォーム」は、その機能強化に向けた重要な一歩です。こうした活動を通じ、機構は、特に、投資回収期間が長く、技術リスクや関係者間の調整が必要となるため民間単独でのリスク負担が困難なGX事業において、移行の加速に必要な環境整備を行っています。

現下の危機地政学的・経済的状況〔訳注: 原文ママ〕は、GXの取組の手を緩める理由とはなりません。段階的な移行という概念に基づく統合的なアプローチは、エネルギー安定供給、経済成長・産業競争力強化、脱炭素をバランスよく実現する信頼性の高い政策モデルであり、日本のアプローチは、同様の課題に直面する多くの国々にとっても参考となり得るものです。現下の国際環境において、その役割の重要性は一層高まっており、Global Advisory Councilは、引き続き機構の取組を全力で支援していきます。

※本ステートメントはGlobal Advisory Councilメンバー個人の見解を集約したものであり、各メンバーが所属する団体の公式見解を代表するものではありません。

※Global Advisory Councilメンバー所属団体との調整を経て、Disclaimerを修正しました(2026年7月21日)。

原文(参考)

【Global Advisory Council Joint Statement(全文)】

Recent geopolitical developments—from the war in Ukraine to the conflict in the Middle East—have exposed the fragility of global energy systems and industrial supply chains. For countries like Japan that rely heavily on imported fossil fuels, this dependence directly threatens stable energy supply, and may adversely affect economic growth and industrial competitiveness.

Amid heightened uncertainty and rising cost pressures, some argue that climate action should be deprioritized. To the contrary, investing in reducing fossil-fuel dependence is essential not only to advance decarbonization, but also to secure autonomy amid shifting geopolitical risks. These decarbonization efforts must be firmly embedded within a comprehensive strategy that drives economic growth and enhances industrial competitiveness by reducing exposure to volatile fossil-fuel markets, fostering innovation, and creating new opportunities for the development of low-carbon technologies.

To realize this vision, Japan has adopted GX (green transformation), a national strategy that simultaneously pursues stable energy supply, economic growth, and decarbonization. This framework provides clear transition pathways for both the nation and key sectors, supported by robust policy instruments. A distinctive feature of Japan’s approach is the strategic combination of upfront public support and gradual introduction of carbon pricing. Through the issuance of the world’s first sovereign climate transition bond and gradual introduction of carbon pricing mechanisms, Japan seeks to provide both immediate investment support and long-term incentives for transition. To further accelerate GX investment, including proactive transition investments by corporations, it is important to foster market creation that enables environmental value (GX value) to be properly assessed, recognized and priced, while stimulating demand for GX-related products and services.

The GX Acceleration Agency (GXA) was established by the Japanese government as a dedicated organization to achieve this vision. GXA plays a central role in delivering Japan’s GX strategy through the provision of financial support, including debt guarantees and equity investments, as well as through carbon pricing implementation. Furthermore, GXA serves as a “GX Hub” to promote stakeholder collaboration, policy dialogue, and international communication. The recent launch of the “GXA Platform” which provides a structured mechanism for collaboration across diverse stakeholder communities represents an important step forward in strengthening GXA’s role enhancing the GX Hub function. Through these activities, GXA helps create the conditions necessary to accelerate transition, particularly for GX projects, where long investment horizons, technology risks, and coordination challenges often make it difficult for the private sector to drive change on its own.

The current geopolitical and economic situation must not serve as an excuse to slow the pace of GX transition. Instead, this integrated approach, built on the concept of a phased transition, offers a credible policy framework with a high probability of successfully balancing stable energy supply, economic growth, industrial competitiveness, and decarbonization. As such, Japan’s approach offers a practical and potentially replicable model for other nations seeking to secure stable energy supply, economic growth, industrial competitiveness, and decarbonization. The role of GXA continues to expand within the current international landscape, and its Global Advisory Council remains fully committed to supporting GXA’s journey.

  • This statement consolidates the views of Global Advisory Council members in their individual capacities and does not represent the official views of any member’s organization.

関連解説

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出典:GX推進機構 Global Advisory Councilの会合をロンドンにて開催し、メンバーによるJoint Statementを採択・公表しました|原文発表日時: 2026-07-21 JST|当記事公開日時: 2026-07-22 17:24 JST

本記事は一次資料をもとにAIの補助で下訳・構成し、編集部が原文と照合したうえで公開しています(確認日: 2026-07-22・編集方針)。

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この記事を書いた人

カーボンリンク編集部のアバター カーボンリンク編集部

カーボンリンク株式会社が運営するGX専門リサーチメディア「Carbonlink Research」の編集部。J-クレジット制度(経済産業省・環境省・農林水産省共同運営)・GX-ETS(排出量取引制度)・JCM(二国間クレジット制度)・国際カーボンクレジット市場を主要テーマとし、企業のGX担当者やクレジット保有者が意思決定に使えるリサーチ記事を執筆・監修している。カーボンリンク社はJ-クレジットの調達から、語れるオフセットストーリーの設計・発信支援までを一体で提供する「カーボンオフセットデスク」をはじめ、「J-クレジット買取センター」、仲介事業者向けプラットフォーム「OTC Hub」を運営しており、累計3.5億円を超える取引の最前線で得た実務知見を記事に反映している。

この記事の監修者

増山 大知の写真 増山 大知 カーボンリンク株式会社 代表取締役

カーボンリンク株式会社 代表取締役。J-クレジットの調達から、地域に語れるオフセットストーリーの設計・発信支援までを一体で提供する「カーボンオフセットデスク」をはじめ、「J-クレジット買取センター」、仲介事業者向けプラットフォーム「OTC Hub」を運営。累計3.5億円を超えるカーボンクレジット取引の実務経験をもとに、Carbonlink Research の全記事を監修している。

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