- 環境省は経済産業省との共催により、2026年7月15日に「第5回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)での炭素市場構築に関する国際会合」(AZEC・DCM国際会合)を広島県広島市で開催した。
- 会合にはAZECパートナー国の気候変動・エネルギー関係省庁や関係機関、民間企業等が参加し、JCM(二国間クレジット制度)の活用等について活発な議論が行われた。
- アジェンダはカーボンプライシングやパリ協定第6条に沿った炭素クレジット方法論など、開会プレナリーと総括を含む計7項目で構成された。
やさしい解説
AZEC(アジア・ゼロエミッション共同体)とは、日本を含むアジアの国々が協力して脱炭素化を進めるための枠組みです。今回の発表は、そのAZECの中で「排出削減の成果をクレジットとして売買できる仕組み(炭素市場)」をどう作るかを話し合う国際会議が、広島で5回目の開催を迎えたというものです。
用語解説
- AZEC(アジア・ゼロエミッション共同体): 日本が提唱し、アジアの国々が協力してそれぞれの事情に応じた形で脱炭素化を進めるための国際的な枠組みです。エネルギー政策や産業競争力の強化と、温室効果ガス削減の両立を目指しています。
- AZEC・DCM国際会合: AZECの「今後10年のためのアクションプラン」に基づき、炭素市場の構築について政策実務者同士が議論するために2025年5月に立ち上げられた対話の場です。今回で5回目の開催となります。
- JCM(Joint Crediting Mechanism、二国間クレジット制度): 日本が途上国等に脱炭素技術を提供し、その結果生まれた温室効果ガスの削減・吸収量を両国で分け合ってクレジット化する仕組みです。日本企業が海外プロジェクトで生んだ削減量を自国の目標達成等に活用できます。
- パリ協定第6条: 各国が協力して温室効果ガスを削減し、その成果を国際的にクレジットとしてやり取りするためのルールを定めたパリ協定の条文です。炭素市場を国際的に機能させる際の法的な土台にあたります。
- カーボンプライシング: CO2の排出に価格を付けることで、企業や個人に排出削減の経済的なインセンティブを与える政策手法の総称です。炭素税や排出量取引制度などが代表例です。
実務影響
今回の会合はAZECパートナー国間の政策実務者による対話であり、具体的な制度改正や新たな基準の発表は行われていません。もっとも、パリ協定第6条に沿った炭素クレジット方法論や国内法制度が議題となったことから、JCMを活用する日本企業にとっては今後の制度整備の方向性を把握する材料となる可能性があります。J-クレジットの創出者・買い手にとっても、AZEC域内での炭素市場ルールの動向は中長期的な事業環境に影響しうるため、継続的な情報収集が想定されます。
カーボンリンクの見解:AZEC・DCM国際会合は回を重ねるごとに方法論・国内法制度の整備という具体論へ踏み込んでおり、JCMクレジットの供給拡大につながる制度対話として位置づけられます。JCM活用を検討する買い手企業にとっては、対象国の制度整備状況を調達計画の前提情報として押さえる材料になると考えられます。
本文
(経済産業省同時発表)
環境省は、経済産業省との共催により、7月15日(水曜日)に、「第5回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)での炭素市場構築に関する国際会合」(AZEC・DCM国際会合)を広島県広島市で開催しました。同会合には、AZECパートナー国の気候変動・エネルギー関係省庁や関係機関や民間企業等が参加し、AZECパートナー国における炭素市場の構築に向け、JCM(Joint Crediting Mechanism)の活用等に関して活発な議論を行いました。
AZEC・DCM国際会合(※)について
AZEC・DCM国際会合は、2024年10月の第2回AZEC首脳会合で採択された「今後10年のためのアクションプラン」に明記された事項のうち、「サプライチェーン全体にわたる温室効果ガス(GHG)排出の可視化を通じた産業の競争力向上」、及び、「十全性(質)の高い炭素市場の推進」に関する内容を議論するための政策実務者間の対話として、2025年5月に立ち上げられました。
これまで4回の会合を開催し、炭素市場の発展に向けて議論を深めてきました。
〔訳注: ※英語名はAsia Zero Emission Community International Conference to Develop Carbon Marketsです。〕
今次会合のポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会合名 | 第5回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)での炭素市場構築に関する国際会合 |
| 日程 | 2026年7月15日(水曜日) |
| 場所 | 日本・広島 |
| 主催者 | 環境省・経済産業省 |
日本政府参加者は次の3名でした。
- 環境省 小川 眞佐子 特別国際交渉官
- 経済産業省 菅野 将史 国際資源エネルギー戦略調整官
- 農林水産省 萩原 英樹 大臣官房参事官
アジェンダは次の通りでした。
- 開会プレナリー
- セッション1:カーボンプライシングに関する現状と取組
- セッション2:パリ協定第6条に沿った炭素クレジット方法論の実践と先進事例
- セッション3:海外投資促進のためのパリ協定第6条に対応する国内法制度
- セッション4:炭素クレジットのための新たなアプローチ(新分野の方法論)の開発
- セッション5:AZECパートナー諸国間の地域協力
- 総括
関連リンク
- 第1回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)での炭素市場構築に関する国際会合を開催しました
- 第2回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)での炭素市場構築に関する国際会合を開催しました
- 「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)での炭素市場構築に関する国際会合」に係るレポートが公表されました
- 第3回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)での炭素市場構築に関する国際会合を開催しました
- 第4回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)での炭素市場構築に関する国際会合を開催しました
連絡先
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 担当部署 | 環境省地球環境局国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官付JCM推進室 |
| 代表 | 03-3581-3351 |
| 直通 | 03-5521-8246 |
| 室長 | 辻 景太郎 |
| 主査 | 小川 あかり |
| 担当 | 水野 眞子 |
関連解説
出典:環境省 第5回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)での炭素市場構築に関する国際会合を広島で開催しました|原文発表日時: 2026-07-21 JST(時刻表記なし)|当記事公開日時: 2026-07-22 17:23 JST
本記事は一次資料をもとにAIの補助で下訳・構成し、編集部が原文と照合したうえで公開しています(確認日: 2026-07-22・編集方針)。

