- 金融庁は2026年7月24日、「金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令(案)」を公表し、パブリックコメントの募集を開始した。
- 改正案は、グループ企業による社債勧誘規制の緩和、海外ベンチャーファンドとの連携に関する投資運用規制の緩和、券面不発行の預託証券の有価証券指定の明確化の3点を柱とする。
- 意見の提出期限は2026年8月24日(月曜)17時00分必着で、郵便またはe-Govを通じたインターネット経由での提出が求められる。
やさしい解説
金融庁が、株式や社債などお金の取引に関するルールを定めた法律に関連する内閣府令(細かい実務ルールを定める省令)を改正しようとしている、という発表です。改正案の柱は、企業グループ内での社債勧誘に関する規制緩和、海外のベンチャーファンドと連携する際の規制緩和、そして紙の証券を発行しない預託証券の扱いの明確化という3つです。金融庁はこの改正案について、広く意見を募集するパブリックコメントを実施しています。
用語解説
- 金融商品取引法: 株式、社債、投資信託などの有価証券の発行・売買や、これらを取り扱う金融機関の業務について定めた日本の法律です。投資家の保護と市場の公正性の確保を目的としており、金融庁が所管しています。
- 内閣府令: 法律の委任を受けて内閣府(金融庁を含む)が定める命令で、法律本体では規定しきれない具体的な手続きや基準を定めるものです。法律の枠組みを変えずに実務上のルールを調整する際によく用いられます。
- パブリックコメント: 行政機関が政令・省令などを定める前に、その案を公表して広く国民から意見を募る手続きです。行政手続法に基づき実施され、寄せられた意見は最終的な制度設計の参考にされます。
- 金融商品取引業: 有価証券の売買の勧誘や投資運用など、金融商品取引法に定められた業務を行う事業のことです。この業務を行うには原則として内閣総理大臣(金融庁)への登録が必要です。
- ベンチャーファンド(VF): 主に未上場のベンチャー企業に出資して成長を支援する投資ファンドのことです。国内外のベンチャーファンド同士が連携して出資する場合、投資運用に関する規制の適用関係が論点になることがあります。
- 預託証券: 株式などの原証券を預かる形で発行され、原証券に代わって権利を表章する証券です。紙の証券(券面)を発行しない形態も存在し、その場合でも権利の性質が有価証券であるかどうかが実務上の論点となります。
- 外国ファンド特例: 海外のファンドが日本国内で行う一定の投資運用行為について、金融商品取引法上の登録義務等を適用除外とする制度です。国内投資家保護の観点を保ちつつ、海外ファンドとの連携を円滑にする目的があります。
実務影響
今回の改正案は、社債発行やベンチャーファンドを通じた資金調達、預託証券の発行実務に関わる企業・金融機関に影響します。グループ企業を通じた社債勧誘の規制緩和は、グループ内での資金調達実務の効率化につながる可能性があります。また、海外VFとの連携規制緩和は、国内スタートアップの海外展開を検討する企業にとって選択肢を広げる材料になり得ます。本パブリックコメントは2026年8月24日まで実施され、寄せられた意見を踏まえて内閣府令の内容が最終的に確定される見込みです。
カーボンリンクの見解
今回の改正は証券制度・投資運用規制の一般的な見直しであり、J-クレジットやGX関連制度に直接言及するものではないと見受けられます。ただし、グリーンボンド等のデジタル社債やクライメートテック関連のベンチャーファンドを通じた資金調達を検討する事業者にとっては、周辺制度の変更点として留意する余地があると考えられます。
「金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令(案)」に対するパブリックコメントの実施について
金融庁は2026年7月24日〔訳注: 原文表記は令和8年7月24日〕、「金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令(案)」を以下のとおり取りまとめ、公表しました。
1. 改正の概要
(1)社債発行企業のグループ企業によるデジタル社債等の勧誘に係る規制の緩和〔別紙1〕
グループとしての効率的な経営の観点から、グループ企業による社債の勧誘につき、発行企業の勧誘と同視できる場合は、金融商品取引業から除外します。
(2)海外ベンチャーファンド(VF)との連携に関する投資運用規制の緩和〔別紙1〕
国内スタートアップの海外進出を促進するため、国内VFから海外VFに出資する場合の海外VFに係る投資運用規制の適用除外(外国ファンド特例)の要件を緩和します。
(3)券面不発行の預託証券に表示されるべき権利の有価証券指定〔別紙1~別紙4〕
券面が発行されない場合であっても預託証券に表示されるべき権利が有価証券であることを明確化するとともに、有価証券届出書の様式の記載上の注意について所要の規定の整備を行います。
具体的な改正内容については、別紙1~別紙4を参照してください。
2. 施行期日等
本パブリックコメント終了後、所要の手続を経て公布、施行される予定です。
この案について意見がある場合は、下表の期限までに、氏名(法人その他の団体にあっては名称)、職業(法人その他の団体にあっては業種)、連絡先(住所、電話番号又は電子メールアドレス)及び理由を付記の上、郵便または下記のe-Govウェブサイトを通じて提出してください。電話による意見の提出は受け付けていません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提出期限 | 2026年8月24日(月曜)17時00分(必着)〔訳注: 原文表記は令和8年8月24日〕 |
| 提出方法 | 郵便、またはe-Govウェブサイトを通じたインターネット経由 |
| 電話での意見提出 | 不可 |
| 送付先 | 金融庁企画市場局市場課 〒100-8967 東京都千代田区霞が関3-2-1中央合同庁舎第7号館 |
寄せられた意見に付記された氏名(法人その他の団体にあっては名称)は、開示の請求等があった場合には、意見の内容とともに開示されます。開示の際に匿名を希望する場合は、意見の冒頭にその旨を明確に記載する必要があります。なお、開示にあたっては、(1)個人に関する情報であって特定の個人が識別され得る記述がある場合、又は(2)法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を侵害するおそれのある記述がある場合には、当該箇所を伏せる場合があります。
意見に付記された電話番号等の個人情報は、意見の内容に不明な点があった際の連絡・確認や、意見がどのような立場からのものかを確認する場合に利用されます。なお、意見に対して個別の回答は行われません。
別紙一覧
- (別紙1)金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令の一部改正(案)
- (別紙2)企業内容等の開示に関する内閣府令の一部改正(案)
- (別紙3)外国債等の発行者の内容等の開示に関する内閣府令の一部改正(案)
- (別紙4)特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部改正(案)
〔訳注: 各別紙(改正内容の詳細)は下記出典の原文ページよりPDF等を参照〕
問合せ先
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 電話受付時間 | 平日10時00分~17時00分 |
| 電話番号 | 0570-016811(IP電話からは03-5251-6811) |
| 所管 | 企画市場局市場課、企業開示課 |
| 別紙1に関する内容 | 企画市場局市場課(内線3609、2639) |
| 別紙2~4に関する内容 | 企画市場局企業開示課(内線3688、3669) |
出典:金融庁 「金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令(案)」に対するパブリックコメントの実施について|原文発表日時: 2026-07-24 JST|当記事公開日時: 2026-07-24 19:05 JST
本記事は一次資料をもとにAIの補助で下訳・構成し、編集部が原文と照合したうえで公開しています(確認日: 2026-07-24・編集方針)。

